2009年3月13日(金)
これまた久しぶりの更新です。

船体の作業を進めます。
ボール紙で最上甲板の型紙を作って、プラ板を切り出します。

プラ板のサイズの限界で一部に継ぎ目が出来てしまうので
パテで埋めます。

木甲板の表現は色々と考えましたが、結局Pカッターでのスジ彫りにします。
Pカッターの刃に0.5ミリプラ板を張り付けてガイドにします。

先に引いた線に定規を合わせて掘れば自然に0.5ミリ幅の平行線が掘れます。
根気のいる作業でした。

副砲の取り付け部を製作します。
3ミリのプラボードに7ミリの穴を開けます。

半分のところで切り離します。

最上甲板の裏側に鉛筆で副砲取り付け部をマークします。

マークした部分に先ほど切り出したプラボードを張り付けます。
プラボードはその構造上、加工面がザラついてしまいますので
流し込みタイプの接着剤を塗って表面を滑らかにします。

1.5ミリ幅に切った8ミリレジン材を接着します。

側面部分を1ミリプラ板で作っていきます。

さらに2ミリプラ板を接着しますが、最上甲板の形状が少しずれていたので
ポリパテで修正します。

ときパテを塗りたくって副砲周りを仕上げます。

船体にポリパテを盛りつける前に、ポリパテの食い付きを良くするためと、
ポリパテの節約のためにプラ端材などを接着します。

鑑首材を1ミリプラ板で作ります。

最上甲板と上甲板の境目にある5番主砲塔バーヘッドを試作、習作をかねて製作します。
ポリキャップを納める部分をプラパイプで作ります。

柱を立てます。 直角、平行になるよう注意します。
真ん中が凹んでいるのはポリキャップを入れた後に
蓋をするためです。

周りに1ミリプラ角材を接着していきます。

接着剤が乾燥後、成型して隙間をポリパテで埋めます。
やはりというか、ポリパテは細かい部分で少し剥がれてしまいました。

ときパテを塗りたくって磨いて完成です。

上甲板と5番砲塔バーヘッドを接着します。

最上甲板を接着します。
いよいよ船体っぽくなってきました。

ポリパテを盛りつける前に、甲板をマスキングテープで保護しておきます。

ポリパテをうりゃ!うりゃ!と盛りつけていきます。

しばらくは盛っては削り、削っては盛る、を繰り返していきます。

だんだん形が整ってきました。
これくらいから150番のから研ぎペーパーで削っていきます。

ほぼ形が整って、気泡を埋める作業がメインになってきます。

ほぼ形が整いました。
手作業で左右対称は難しいですねぇ・・・

さらにバルジが付くので鉛筆でアタリをとります。

これまでと同様に盛っては削り、削っては盛りの繰り返しです。

かくして船体形状が整いましたぁ!
掃除した後の撮影なので周りは綺麗ですが、
作業中は、ポリパテの粉で黄色い砂漠になっています。
マスクは必需品です。

両面テープでくっつけていた喫水線部分をベリッとはがします。
内側もきれいに形を整えなければなりませんが、それはまた後で。

隙間が発生してしまったので片側を離型処理した上でポリパテで埋めます。
この後さらに問題が発覚していきます・・・

甲板上のモノを借り置きしてみます。
すると3番砲塔と4番砲塔の間の煙突がやたらと窮屈になります。
イヤな予感がします・・・

まずは煙突基部の採寸を間違えたのかと思い、図面を確認しますが
きちんと図面通りに出来ていますし縮尺も間違えていません。

次に考えたのは、考えたくもない「船体全長を間違えた」です。
幸いこれも正確に出来ていました。

次は「バーヘッドの感覚を間違えている可能性」です。
図面集はごらんの通りノドの部分で切れているため
1,2,3番主砲塔は艦首、4,5,6番主砲塔は艦尾から採寸していきますが
これも図面通りに製作されています。
では何故3,4番の間が狭いのでしょうか・・・?

艤装図の中に3,4番主砲塔が一緒に作図されている図面からその間隔を測定します。
その結果、4番主砲塔が5ミリほど艦首寄りになっている事が判りました。
ただそれだと船体線図の位置と矛盾が生じてしまいます・・・

何であれ、やってみましょうと言うことで4番砲塔の位置を5ミリほど艦尾側ずらします。

そしたらピッタリです!
結論としては「船体線図の主砲塔バーヘッド位置は間違っている」ということになります。
信頼していただけにビックリです。

バーヘッド位置をずらし、取り付け位置の筋堀をパテ埋めしてします。

ペーパー掛けをして、木甲板モールドをあらためて掘ります。

船体全面にときパテを塗りたくります。
さすがにこの大きさだと量も多いです。

800番のサンドペーパーで磨き込みます。

後部の航空機作業甲板の工作です。
リノリウム押さえの位置にPカッターでスジ堀をします

掘った溝に0.3ミリ真鍮線を接着します。

エバーグリーンの0.25×0.5ミリプラ材で
甲板の縁取りをしていきます。

2ミリプラ板を加工して航空機収容ジブクレーン収容部を製作します。

さぁてここで問題が発覚します・・・
喫水線部分の接合部に大きな隙間が発生してしまいました。
ポリパテの熱収縮によるモノです
ある程度はあるかと予想していましたが、ここまで大きいとは・・・
中央部分で約5ミリほどの浮いてしまいました。

艦首、艦尾にスペーサーを挟んで中央に重りを乗せて
矯正を試みましたが、一時的に戻るモノの、しばらくするとまた反ってしまいます。
果てさてどうしましょうか・・・

とりあえず矯正は後回しにして船体外板の工作に取りかかります。
まず、マスキングテープを貼っていきます。

薄目に溶いたときパテを厚めに吹き付け、乾燥後マスキングテープをはがします。
簡単な表現ですが、あくまで雰囲気作りなので、このキットならこの程度で充分かと。

細切りのマスキングテープをガイドにして
舷窓を1ミリドリルで開口していきます。

上甲板より下の舷窓は塞がれているので、その蓋を漫画用原稿用紙(135キロ)を
1ミリポンチで打ち抜いて製作します。

その紙を瞬間接着剤で貼り付けていきます。

主錨格納部をエポキシパテで作ります。

舷外電路を0.5×0.25ミリのプラ材で作ります。

舷外電路の押さえ金具をコピー用紙の細切りで作ります。

チマチマと瞬間接着剤で張り付けていきます。

主錨格納位置にリューターで穴をあけます。

航空機運搬軌条を製作します。
型紙を使って軌条、ターンテーブル、カタパルトのアタリをとります。

ターンテーブルは0.5ミリプラ板を円形に切り出して、
リノリウム押さえ板をクリヤーする為の溝を3角ヤスリで彫ります。

カタパルト取り付け部も同様に製作して接着します。

軌条をまずエバーグリーンの0.25×0.5のプラ材を
リノリウム押さえの部分で切って張り付けていきます。

その上から同じく0.5×0.5のプラ材を曲げながら接着していきます。

ターンテーブルにも0.25×0.5プラ剤を接着して
航空機運搬軌条の完成です。

残りのバーヘッドも5番主砲塔用と同様に作っていきます。
ですがポリパテは使わずアルテコを使用します。
薄い1,3,6番砲塔用のモノは1ミリプラ板の3枚重ねで製作するため
周囲にプラ材の張り付けは行いません。

図面集の1/500一般配置図を1/350に拡大コピーして
それを合わせながら甲板上のキノコ型通風口取り付け穴を開けていきます。

さらに細かい艤装品もプラ板、プラ材で作っていきます。

カタパルトですが、結局タミヤ1/350大和の部品を加工流用することにしました。
タミヤさんごめんなさい・・・

そのまんま使うのもナンなので簡単にディテールアップをします。
まず上部を0.5ミリほど削り落とします。

プラ板、真鍮線などを使ってレールなどを製作します。

一方、ジブクレーンはプラ板、プラ材の組み合わせです。

2ミリプラ板を削りだしてフェアリーダーを製作します。

煙突周りの110センチ探照灯の製作に取りかかります。
4ミリレジン棒を加工して探照灯の基本形を製作します。

レンズ面は球面になっているので、WAVEの「H−EYES1」を使用します。

先に加工したレジン棒に3ミリのモノをはめ込みます。

1ミリプラ板を加工して支柱(?)を製作します。

プラ板、プラ材などを用いてディテールを追加していきます。

副砲の製作に取りかかります。
砲身はライオンロアの「真実の大和スーパーディテールアップセット」から大和製作時に
余っていた副砲砲身を流用します。

7ミリレジン棒を加工して副砲のシールドを製作します。

砲身を接着して、プラ材を加工して製作した防水覆いガイド(?)を接着します。

エポキシパテで防水覆いを製作します。

主砲身を製作しますが、アオシマのディテールアップパーツを流用します(アオシマさんご免なさい)

1ミリ真鍮線を半田付けします。

試し抜きした主砲塔に刺して角度を付け、エポキシパテで防水覆いを作ります。

25ミリ三連装機銃と連装機銃です。
銃身は0.5ミリ真鍮線にリード線をほぐしたモノを巻き付け、
その他はプラ板、プラ材などを組み合わせて作りました。

タミヤのキットパーツから流用の25ミリ単装機銃です(タミヤさんご免なさい)
13ミリ単装機銃はパーツ化が出来なかったので、兼用としました。
甲板への取り付けダボ兼流し込み口として1ミリプラ棒を接着します。

127ミリ連装高角砲です、これもタミヤのキットパーツからの流用(タミヤさんご免なさいっ)
そのまま使うのもナンなので簡単にディテールアップします。

砲身を乗せてみますが、パーツでは分割します。

3.5メートル測距儀です。6ミリレジン棒を加工しプラ板、プラ材などで
ディテールを追加していきます。

4.5メートル高角測距儀も同様に製作します。

キノコ型通風塔をレジン棒、プラ棒などで製作します。
種類がかなり多いのですが、小さすぎるモノはただの棒にして
ある程度大きいモノは大、中、小と3種類作って使い分けます。

2008年12月21日のホビコンでの段階でここまで出来ました。
いきなり形になっていますが、この日に合わせるためにかなり急ぎまして、写真を撮っている暇が殆どありませんでした。
前日までこの展示に使う主砲塔などの抜きがうまくいかず、かなり苦労しました。
真空脱泡機の製作や習作のシリコン型がうまくできなかったりといろいろとドタバタしたのですが
その辺りはまた今度ということで・・・
2009年5月11日(月)
開発記としては最後の更新になります。

11メートル内火艇の製作です。
ポリパテブロックから船体を切り出します。

図面を見ながら形状を削りだしていきます。

上部構造物も同様にポリパテブロックからの削りだしです。

プラ板、プラ材などでキール、固定架を作ります。

上部構造物もプラ板などでディテールを追加していきます。

向かって左から12メートルランチ、9メートルカッター
タミヤ大和からの流用になります。
固定架をプラ板で作ります。

130モーターのエナメル線を三つ編みにします。

それを主錨鎖にします。
この技法は1/700だと結構それなりに見えますが
この大きさの場合はあくまで雰囲気程度のディテールです。

スクリューシャフト&シャフトブラケットの製作です。
2oプラ材と3oプラパイプの組み合わせです。

0.5oプラ板でブラケット支持架を作り、
カットしてスクリュー位置を調整していきます

位置が決まったら船体側に離型処理をしてポリパテを盛りつけ、
硬化後、整形します。

スクリューの製作、1oプラ板にスクリューの外径をとって
真ん中に3oの穴を開けます。

マジックでブレードのアタリをとります。

切り出したモノを整形して3oプラ丸材で作ったスピナーに接着します。
あんまり高精度な代物ではありませんが、以外と簡単にそれっぽくなりました。
ただ、ブレードの形状が近代的すぎますね・・・

プラ材、プラ板などを組み合わせてパラベーンを製作します。
右のアイボリー色のは「菊と刀(ネットオークション限定品)」の
レジンパーツです。以前購入したモノで今回参考としました。

主錨もプラ板、等からの削り出しで製作しました。

上部船体も佳境です、細かい部品を付けていきます。

裏側から甲板に開けた穴にプラ板でフタをします。

レジンを流し込んで裏面をならします。

完成間近ですが艦首形状が何か違う感じがしたのであらためて図面と比較してみたら
明らかに違うので修正します。

3oプラ材を加工して艦首菊花紋章を製作します。

修正した艦首に舷外電路を再生し、菊花紋章を付けます。

かくして船体上部原型完成、で全ての原型が完成しましたぁ!
全ての原型を並べて見たいところですが、この段階ですでに他の部品は
シリコン型作成作業で粘土などに埋め込み中でした。

ここからは生産に関してです。
こちらは今回の製品製作の目玉でもある船体用真空脱法機の真空チャンバーに使う
250サイズの塩ビパイプ(長さ1メートル)です。
いやーおっきいです。

こちらはその閉め切り部のフタ、15oベニヤ板2枚に5oのゴム板をサンドイッチして
8oのボルト、ナットで固定します。

塩ビパイプに真空ポンプに繋ぐ配管を取り付けます。
右奥に出し入れ口のフタに使う20oアクリル板が見えます。

寝かした状態で使うので、転がり防止のために角材を両面テープで取り付けます。

シリコン型の製作ですが、一般的な形状のモノの他に部品形状から
いささか特殊な形状のモノも作りました、写真はその代表例です。
支柱部分にどうしても上手くレジンが流れ込まないので空気抜け穴を
強制的に作ります。

こちらも同様の部品です。

こんな感じに抜けます。
太い部分が流し込み口です。

シリコンの硬化を促進するためにコタツに突っ込んで加熱します。
常温の約半分ほどの時間で硬化します。

ただ、粘土がふにゃふにゃになってしまい外しにくくなってしまったため
扇風機で風を当てて冷やしました、
溝を掘って表面積を増やして冷却を少しでも早くさせます。

こちらは機銃の型どり原型、周りのプラ材が保護用のバンパーになります。

船体上部の型どり作業、今回最大のシリコン型になります。
ちりばめられているモノは型どりブロックにくっついていたはみ出しシリコンで
かなりの量なのでもったいないというのと、粘土とブロックの隙間に入り込んで
流したシリコンが漏れでないようにしようとしたモノです。

船体上部片面が終わってもう片面です、沢山立っている棒は
先にもあった空気抜きで手前にあるひときわ太いのが流し込み口になります。

両面出来て原型を外しました、細かい部品がいくつかシリコン型に持って行かれちゃいました。
また型を作る際には修理しませんと・・・

んでキット生産です、向かって左にあるグレーの洗面器みたいなモノは小部品用の真空チャンバーです。
200サイズの塩ビパイプ用キャップを加工して製作しました。
実際のところこれを使用したのは機銃、副砲だけで他の部品は常圧でレジンを流しました。
これに関しては後述します。

生産一発目での悲劇・・・船体下部のシリコン型が成型品を外す際に割れてしまいました・・・
強度不足と応力がかかる外し方(艦首、艦尾側から外した)をしたのと、
原型の形状などの複合要因からなる悲劇でした。

駄目元でバスコークで接着します。

一応どーにかなりました、不幸中の幸いだったのはディテールに影響が無い部分だったことです。
今後の対策として、@応力がかかりにくい舷側から外す
A使用するレジンの量は増えますが角形の角を
切り落として台形にする。
これで乗り切れました。

こちらは生産管理表、
これらのチェックボックスが埋まればキットひとつ分の部品の複製が
完了したことになります。

船体上部部品は真空脱法が上手くいかないので、レジンを少量混合し、
爪楊枝などで細かい部分にちょん、ちょんと流し込みます。気泡が入っていたら
押し出します。
それがすんだら、型を閉じて通常通り流し込みます。

こちらは梱包用の段ボール

んで戦艦扶桑キット一丁出来上がり〜!
まだ組立説明書などがまだですがやっと、やっと出来ました!!

今回製作したシリコン型、総数58個、使用シリコン42キロにもなりました。
部品一つにシリコン型一つというのが殆どで、能率面でマイナスではありますが
抜き損じの際のリスク軽減を優先しました。

今回ご臨終したシリコン型の代表として機銃用のモノです。
抜き損じの多い部品でもありましたので通算で60回以上は抜いたかと思います。

さて、真空脱泡のお話です。
試験用に型の片面だけにレジンを流したモノです。
向かって右が常圧、左が真空脱泡を試みたモノです。
脱泡したモノの方が細かい部分まで割と流れているのですが

裏返してみるとこの有様、真空脱泡したモノは多かれ少なかれ
このような状態になってしまいました。これらから考えられることは
真空脱泡するためにはこういった気泡が抜けやすいかなり解放型のシリコン型でないと駄目と思われます。
常圧で流すような細い空気抜き穴ではこれらの気泡が出ていかず、中に残ってしまう様です。
幸いというか機銃、副砲は偶然にもそれに適したシリコン型でした。

さて最後に見本品の製作に関して少々、こちらは単装機銃です、
部品保護のためにバリを残してあることが多いので根気よく切り落としていきます。

25o連装機銃と3連装機銃です。
白いモノはテストショット品です。
もったいないので使用しました。

単装機銃はランナーに付いたまま塗装します。

後は通常通り、というか特別なことは何もせず、
キットの素性をありのまま使い製作しました。
この時期はかなり急いでいたので組み立て中の写真はこれら以外ありません・・・

んで完成〜!
ガレージキットディーラー「ヘパイストス」の第1号製品です。
ここまで約2年かかりました。
今回このキットの開発は初めてということもあり試行錯誤、失敗の連続でした。
ていうか「初めて」でこれをやった自分に少々あきれますw
ここまで見守ってくれた皆様、本当に有り難う御座います。
次がどうなるかはまだ不透明ですが、今後も生暖かく気長に見守っていただければ幸いです。
展示室へ
ディテールアップ版